ローヤルゼリーは生成の過程や成分からみても、はちみつとは全く異質のものです。 若い雌の蜂が花粉や花蜜を食べて唾液腺で生合成を行い、顎の外分泌腺から出す酸味の ある乳白色クリーム状の物質がローヤルゼリーです。 通販でもよく販売されているので、広告などで名前をきいたこともあるでしょう。 このローヤルゼリーは完全な栄養食品で女王蜂の唯一無二の食物となり、女王蜂は ローヤルゼリーを食べることによって卵を毎日産み続けます。 ローヤルゼリーには女王蜂にとってはもちろん、人間の体に必要な必須アミノ酸をはじめ 各種のビタミン類やミネラルなどがバランスよく豊富に含まれています。 とくにローヤルゼリー酸とも呼ばれる10ヒドロオキシデセン酸はローヤルゼリーのみに 存在する栄養で、その品質判定の決め手とされています。
ローヤルゼリーの大きな特性として、アセチルコリンやパントテン酸が他の食品に比べて 大変多く含まれていることが挙げられます。 ローヤルゼリーは人間の健康維持のための栄養補助食品として利用されており、 市販されている商品を大別すると生ローヤルゼリーと加工調整ローヤルゼリーの2つです。 なかにはプロポリスや花粉を混合した物も開発・販売されています。 飲み方や摂取量の基準は特に決まっていませんので、基本的には各個人が経験に基づいて 適量を決めることになります。 ひとつの目安として生ローヤルゼリーを健康保持の目的で摂取する場合、1日で1〜2g 程度で充分でしょう。
プロポリスはミツバチが植物樹脂などを集めて自分たちの巣を護り巣を清潔に保つために 使っているもので、日本では蜂ヤニとして知られていました。 巣の補修や巣の中の通り道にも使われていますが、これは通路を狭くして外敵の進入を 防いだり巣の内部を一定温度に保ったり、滑らかにするためです。 しかし一番の目的は巣を無菌状態に保つことにあります。 フラノボイドという植物色素物質が主な成分として含まれていますが、ミツバチはこれの 持つ生理活性を利用しています。 市販されているプロポリスはこれを集めてアルコールや水性の溶液を作り、健康食品とした ものです。 フラボノイドの効果には神経をリラックスさせる抗ストレス作用や抗菌作用などがあり、 通販で取り上げられる代表的な健康食品のひとつでしょう。